このあたりの山には、なんとなく惹かれるものがある。
山頂直下をアップルライン(地形図の青線)が走っているが、そこからではつまらない。


下上沢集落に八龍神社という古い神社があり、ここの駐車場に停める。
右は、神社にあった芭蕉の句碑。
八九間
空に雨降る
柳か那 ここで詠まれたものではなさそう。


神社前の道は林道となり、やがて強烈なヤブとなって進めなくなった。
沢を横切る付近の急な斜面に取り付く。獣道の斜面は、明瞭な踏み跡になる。
ニイニイ蝉が盛んに鳴いている。汗が噴き出す。ああ、夏だなぁ。
斜面にあった木の股。別な木の枝をくわえ込んでいる。

やがて尾根に出た。倒木が少なく歩きやすい。ヤマバトとウグイスが聞こえる。

左はコクワガタのメス?
右はウンチ。ではありません。LP盤くらいある巨大なキノコ。


先の方でガサガサッと音が聞こえた。獣の足音のようだ。なにかいるな。
出くわすとまずいので「ホッホッ!」と声で知らせる。
左は、稲荷山山頂の稲荷沢三等三角点。展望はない。蚊が多くて早々に退散。
右は、山頂から南西に延びる明瞭な尾根。


明瞭な踏み跡がさらに南西に続くが、谷津ヶ沢への支尾根に踏み込み、沢に降りた。
沢は茨が茂っていて歩きにくい。
ほどなく林道に出た。汗でグチョグチョ。今日も無事帰れると思うとホッとする。
だったら来なければいいのに、そういうわけにはいかない。

左は、林道脇に咲いていたヤマユリ。
右は、神社へ戻る途中の田んぼの風景。だから山に来たいのであります。


歩行距離:8.0km
出会った登山者:なし